導入事例

仕上表Excelの属人化を0に

社名
ポラテック株式会社
業種
建設・不動産
プラットフォーム
kintone
製品
oproarts
ポラテック株式会社

住宅施工の「仕上表」出力にOPROARTSを採用
現場の実務を変えない業務のシステム化を実現


ポラテック株式会社
木造建築事業部 事業推進部 事業管理課 システム係
宮川昌城氏(右)/ 東美優氏(中)/ 早瀬貴政氏(左)

埼玉、千葉、東京を中心に、分譲住宅や注文住宅の企画、設計、施工からアフターメンテナンスまで、一貫施工体制で住宅に関連する事業を展開するポラスグループの中で、住宅や中大規模木造建築の請負、建築や木材プレカット事業を手掛けているのがポラテック株式会社です。
同社では、住宅展示場でのアンケート処理や建築図面のひとつである仕上表の課題解決に向けて、「OPROARTS」を導入。その導入経緯や魅力について、注文住宅関連事業のシステム開発・運用・管理を手掛ける木造建築事業部の方々にお話を伺いました。

期待する効果
  • Excelで作られる「仕上表」の属人化を無くす。
  • 現場の担当者が使い慣れたExcel(計算機能・マクロ)を活かす。
  • 住宅展示場アンケートの電子化によるデータ統合と効率UP。

仕上表やアンケートのデータ集計・統合がネックに

 オプロ

「OPROARTS」を導入する以前、御社が抱えていた課題についてお聞かせください。

 早瀬貴政氏(以下、早瀬氏)

建築図面のひとつに、各部屋の床や壁、天井などに使う仕上げ材や建材の価格を明記した「仕上表(しあげひょう)」というものがあります。この仕上表のデータを統合し、経営指標となるアウトプットとして役立てようとした際、大きな問題が生じました。仕上表はExcelを用いて現場の各担当者の裁量で作成・管理を行っていたため、大文字・小文字をはじめとした表記ゆれ、手入力による記載ミスなどが発生。データの統合はもちろん、メンバー内での共有も難しい状態だったのです。

 東美優氏(以下、東氏)

データの集計という点では、住宅展示場におけるお客様アンケートに関しても課題を抱えていました。2018 年9月に船橋と柏にオープンした「体感すまいパーク」は、ポラスグループの注文住宅4ブランドのモデルハウスが一度に見られる単独住宅展示場です。この「体感すまいパーク」では、来場されたお客様にアンケートを記入していただき、その内容を基に最適な住まいをご提案しています。しかし、アンケートはこれまで紙ベースだったため、データ化する上で再入力の手間が生じることに加えて、手入力による転記ミスも問題となっていました。さらに、集計結果がすぐに必要な場合はパートの方々に大急ぎで作業してもらったり、分析の切り口を変えるたびに集計をやり直したりと、業務負荷も大きくなっていたのです。

 宮川昌城氏(以下、宮川氏)

業務をいきなり全面的に刷新すると、現場のスタッフに大きな混乱とストレスを与えてしまう事態に陥りかねません。そこで、従来の業務とベクトルを同じにしながらも、ツールを導入することで事務作業の負担を減らせば、各スタッフがコアビジネスに注力できるようになるのではないかと考えたのです。

出力内容を崩さずにマッピングできる「OPROARTS」がベストな選択

 オプロ

こうした課題を解決する手段として、サイボウズの業務改善プラットフォーム「kintone」を採用されていますが、そのきっかけはどのようなものだったのでしょうか?

 早瀬氏

私は2019 年7月に現在の部署へ異動してきたのですが、それ以前に所属していた別のグループ会社で「kintone」を使っていました。「kintone」は、 Excelをベースとした仕上表を統合しやすい形にまとめたり、住宅展示場のアンケートデータを格納する、といった用途には非常に効果的です。手入力で発生していた表記ゆれや記載ミスも、GUIを変えて選択式にすればまとめて解決できます。

 オプロ

その「kintone」と組み合わせるドキュメントとして、「OPROARTS」を選ばれた理由についてお聞かせください。

 宮川氏

事前の選定段階でいくつか候補はあったのですが、基本的な実務体形を変えないという点において、「OPROARTS」がベストな選択でした。今まで利用してきた計算式やマクロを含むExcelファイルをテンプレートとして利用できますし、また、複数のkintoneアプリからひとつの帳票にデータ出力することが可能です。余計な手間や時間をかけることなくスムーズに出力できますし、ツールでの業務効率化を目指す弊社にとって、まさに理想的だったのです。

アンケート電子化の実績を受けて仕上表のデータ入力効率化・統合にも着手

 オプロ

「kintone」と「OPROARTS」の導入はどのように進められたのでしょうか?

 早瀬氏

社内での実績作りという意味合いも兼ねて、まずは住宅展示場「体感すまいパーク」のアンケート電子化を行いました。電子化に際しては、ブランドや展示場ごとで微妙に異なっていたアンケートフォームを統一することで、データ統合の利便性と効率を向上。現場の各担当者にタブレット端末を支給し、お客様に直接入力・選択していただく方式を採用しました。

 東氏

アンケート電子化を進める中で、一部の現場担当者から「データだけではなく紙のアンケート用紙も欲しい」という要望も上がってきました。というのも、担当者はお客様に記入していただいたアンケートの備考欄へ、注文住宅に関する要望の詳細を書き込んでいく習慣があったからです。そこで、電子アンケートの結果をすぐに現場でプリントアウトできるよう対応しました。こうした環境が整えられたのも、データの更新状況に合わせてリアルタイムに出力できる「OPROARTS」のおかげです。

 宮川氏

アンケート電子化での実績を受け、続いて仕上表のデータ統合に向けた取り組みをスタートしました。新たに設計部門でアカウントを購入し、「kintone」で効率的に入力作業が行える仕組みを構築。表記ゆれや記載ミスをなくす選択式の採用とともに、分かりやすいGUIでスピーディーな作業を実現しています。基本データ形式は従来と同じくExcelながら、「OPROARTS」で理想的なアウトプットが可能となります。

今後はアカウント管理やデータハンドリングの効率化に向けた体制強化も

 オプロ

「kintone」と「OPROARTS」の導入後、実際の業務にどのような変化が見られましたか?

 早瀬氏

アンケート電子化と仕上表のシステム化は少しずつですが確実に成果を上げています。データ集計にかかる手間や時間、そして入力ミスなどが削減されたことで、今後の業務にも大きなプラスの効果をもたらすでしょう。
また、当初はあくまでも既存業務の進行をできるだけ妨げない形での効率化を重視していましたが、ツールのおかげで社内における業務への考え方や具体的な取り組み方が変わってきている実感を受けます。これは弊社のビジネスにとっても大きな進化であり、この流れを大切にしながら業務効率の最大化を図ると同時に、お客様にベストな製品やサービスを提供していきたいと思います。

 オプロ

それでは最後に、「kintone」と「OPROARTS」を用いた今後の展開についてお聞かせください。

 早瀬氏

スケジュールや契約情報、過去の顧客情報、受発注情報などはすべて本社の基幹システムで管理されているため、データの集計時にはそちらへアクセスする必要があります。本社の基幹システム自体を変えることはできませんが、今後は「kintone」と「OPROARTS」を使うことで、より効率的にデータを取り込むことができる仕組みを構築していく予定です。
また、社内の体制作りも変えていく必要があると考えています。現在は設計部門での利用ですが、今後は営業部門をはじめ各部署での活用を進め、最終的なアカウント数は300 前後になる見込みです。これだけのアカウント数を私一人で管理するのは難しくなってくるため、各部署にリーダー的な役割を担う人材を置くなど、アカウント管理やデータハンドリングの効率化に向けた体制を整えていきたいですね。

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